ブミプトラ政策とは?世界史の窓とシンガポール。簡単に…いつまで?廃止?デメリットと問題点はなぜ?マレーシアと世界史の窓

 

マレーシアに存在するブミプトラ政策

 

当時は20年で終わりとされていた政策が、

名前や形を変え、今もなお存在しています。

 

今回はマレーシアと

ブミプトラ政策についてまとめてみました。

 

 

ブミプトラ政策とは簡単に言うと?シンガポール、世界史の窓について

 

ブミプトラ政策を述べる前に、

世界史の窓について見ていきます。

 

世界史の窓とは、

山川用語集の世界史を

さらに詳細に説明されているもので、

高校で学ぶ世界史のレベルを超えているほどです。

 

なので、今回のブミプトラ政策、

そしてマレーシアの歴史を見るにあたり、

重要なものとなります。

 

では、ブミプトラ政策とは何なのか

 

そもそもブミプトラというのは、

マレー語で「土地の子」を指し、

マレー系先住民のことを言います。

 

そしてブミプトラ政策というのは、

多民族国家であるマレーシアの中で、

マレー人の経済的地位を向上し、

経済格差の是正を目指すものです。

 

簡単にいうと、

マレー人を対象とした

優遇政策のことを言います。

 

ブミプトラ政策が行われた背景には、

マレーシアの歴史を見る必要があります。

 

元々シンガポールと同じだったマレーシアですが、

当時シンガポールでは華僑が多く、

それらはマレーシアに流入したことで、

 

マレー人と度々衝突を重ねた結果、

1965年にシンガポールから

分離独立をすることになりました。

 

そして1969年5月13日に

分離独立後の最初の選挙で

華僑の政党である民主行動党が

議席を伸ばしたのです。

 

華僑に、経済だけでなく、

政治までも支配されてしまうと

危機感を持ったマレー人が

暴動事件を起こし、

 

これがマレー人国家へ転換するきっかけとなったことが、

世界史の窓によって分かります。

 

そしてその後の1971年から

ブミプトラの経済的地位の向上を目指す

「新経済政策」(NEP)が導入されることとなり、

これがいわゆるブミプトラ政策です。

 

では、ブミプトラ政策の成果はどうだったのか。

 

ブミプトラ政策をする前の1970年では、

マレー人と華僑の所得格差は約2.3倍ありました。

 

1990年には約1.7倍にまで減少していることから、

成果はあったと言えます。

 

しかし、1990年代以降は横ばい傾向が続いていることから、

一時的に成果は出たものの、

まだ華僑の方が経済的優位性がある状態です。

 

とは言え、減少した背景には、

マレーシア自身の高い経済成長率が

実現されていたことや、

 

下位所得層からミドルクラスへ

転じたブミプトラが増加したことが挙げられます。

 

 

ブミプトラ政策はなぜ?いつまで?廃止は…デメリットと問題点

 

ブミプトラ政策とは

マレー人と他民族、

特に華僑との経済的格差を是正するために行われた、

マレー人優遇政策です。

 

なぜブミプトラ政策が行われるようになったのか、

その背景には、マレー人と華僑の衝突がありました。

 

経済的優位だった華僑が、

マレーシアが分離独立した最初の選挙で、

政治の議席を大きく獲得したことにより、

 

危機感を持ったマレー人による暴動事件が発生し、

その結果、マレー人国家となったのがきっかけです。

 

このマレーシアの歴史の流れは、

世界史の窓で詳しく解説されています。

 

ではブミプトラ政策はいつまで行われたのか。

 

当初は政策を始めて20年で廃止の予定でしたが、

様々な政策を行なっても

思うように経済格差の是正が進まず、

今もなお、名前や形を変えて継続しているのが現状です。

 

その結果、民族差別の問題が発生し、

2018年にはマハティール氏によって

人種差別撤廃条約に批准する意向を示しましたが、

 

多数の抗議デモが行われ、批准することを取り消し、

今もなお、マレーシアの中では大きな問題となっています。

 

では最後に、

そんなマレーシアに移住した際の

メリット、デメリットを見ていきます。

 

まずメリットに関しては、

物価が安いこと、多民族国家であるが故に

語学の勉強になること、

常夏なので過ごしやすいなどがあります。

 

逆にマレーシアに移住した際のデメリットは、

日本よりも治安が悪いこと、

日本とは距離が遠いので交通費が高くつくこと、

医療保険に入ってないと医療費が高額になる点などがあります。

 

マレー人が優遇されるような政策を取っている

マレーシアではありますが、

 

移住先としては人気のあるところなので、

移住を検討している方は、

現地に住んでいる様々な人のブログを

参考にしてみることをお勧めします。

 

 

ブミプトラ政策について

 

マレーシアの歴史を語る上で、

外せないのがブミプトラ政策です。

 

多民族国家であるが故に、

先住民を優遇したいという気持ちは

非常に分かります。

 

しかしやりすぎると現在のように

人種差別問題が出てきます。

 

歴史的背景を見ていくことで、

なぜ行うようになったのかなど

より深く知ることができるので、

 

ぜひ世界の歴史的背景を調べる際は、

世界史の窓を利用してみることをお勧めします。

 

とは言え、マレーシアは

移住先としては人気がある国なので、

 

もし海外に移住を検討している人がいれば、

マレーシアを候補に入れてみるのも

良いのではないでしょうか。

 

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